タイで銀行口座を開設する方法

タイで個人が開設できる銀行口座の種類は複数ありますが、一般的に外国人でも口座を開設できる銀行は以下の通りです。銀行ごとに必要な書類や開設プロセスが若干異なるため、以下に代表的な銀行とその開設手順を説明します。

 1. バンコク銀行(Bangkok Bank)

【口座の種類】
・普通預金口座
・定期預金口座
・デビットカード付き口座

【必要書類】
・パスポート
・タイの労働許可証(ワークパーミット)またはタイの一時滞在ビザ(タイランド・エリート、リタイアメントビザなど)
・タイ国内の住所証明(電気・水道などの公共料金の請求書や賃貸契約書)

【開設手順】
1. 近くの支店に行き、パスポートとビザを提示。
2. 必要な書類を提出。
3. 初回入金(最低額は支店により異なる)。
4. ATMカードやデビットカードを受け取る。

 2. カシコン銀行(Kasikorn Bank)

【口座の種類】
・普通預金口座
・デビットカード付き口座

【必要書類】
・パスポート
・労働許可証または長期滞在ビザ
・タイ国内の住所証明

【開設手順】
1. 支店にて口座開設の申請を行う。
2. 提出書類を提示し、申込書に記入。
3. 初回入金を行い、口座が開設される。

 3. サイアム商業銀行(Siam Commercial Bank, SCB)

【口座の種類】
・普通預金口座
・定期預金口座

【必要書類】
・パスポート
・労働許可証または長期滞在ビザ
・タイ国内の住所証明

【開設手順】
1. 支店に行き、パスポートやビザなどの必要書類を提出。
2. 口座開設申込書に記入。
3. 最低初回入金額を支払い、カードを受け取る。

 4. UOB銀行(United Overseas Bank)

【口座の種類】
・普通預金口座
・定期預金口座

【必要書類】
・パスポート
・労働許可証またはリタイアメントビザなどの長期ビザ
・タイ国内の住所証明

【開設手順】
1. 支店で口座開設の申請。
2. 必要書類の提出。
3. 初回入金を行い、デビットカードやATMカードを受け取る。

 5. クルンタイ銀行(Krungthai Bank)

【口座の種類】
・普通預金口座

【必要書類】
・パスポート
・労働許可証またはタイランド・エリートビザなど
・タイ国内の住所証明

【開設手順】
1. 支店にて口座開設を申請。
2. 書類の提出後、初回入金を行い、口座開設。

 6. TMBThanachart銀行(TMBThanachart Bank, TTB)

【口座の種類】
・普通預金口座
・定期預金口座

【必要書類】
・パスポート
・労働許可証または長期ビザ
・タイ国内の住所証明

【開設手順】
1. 支店で申請を行う。
2. 必要な書類を提出。
3. 口座開設後、ATMカードを受け取る。

 補足情報

・ほとんどの銀行は、口座開設時にタイ国内の住所証明や労働許可証を求めますが、リタイアメントビザやタイランドエリートビザを所持している場合は、労働許可証がなくても口座開設できるケースがあります。
・一部の銀行は、観光ビザでの口座開設を認めていませんが、例外的に開設できることもあるので、支店に事前確認することが推奨されます。

※この内容は代表的な銀行の情報であり、支店によっては手続きや条件が異なる場合があります。

 おまけ

日本に居ながらタイの銀行口座を開設することは、原則として難しいです。多くのタイの銀行は、口座開設の際に申請者本人がタイ国内の支店に来店することを求めており、対面での本人確認が必須となっています。ただし、いくつかの例外や代替手段がありますので、以下に説明します。

【1. タイランドエリートビザプログラム経由】
タイランドエリートビザを取得している場合、ビザプログラムのサポートにより、日本にいながら事前に手続きを進め、タイに到着した際に迅速に銀行口座を開設することができます。通常、タイ到着後に本人確認や書類の提出が必要になりますが、ビザプログラムを通じたサポートにより、手続きがスムーズに進むことが多いです。

【2. 国際銀行の利用】
一部の国際的な銀行では、日本で開設した口座をタイでも使用することができます。たとえば、以下の銀行を通じて、タイでの銀行業務を簡略化できます。

[HSBC銀行] 日本で口座を開設し、タイを含む多くの国での資金移動や管理が可能です。ただし、タイに現地支店はありません。
[シティバンク(Citibank)] シティバンクはグローバルに口座を管理できるサービスを提供しており、日本で開設した口座をタイでも使用することができます。シティバンクのATMネットワークを利用して、タイ国内での引き出しや支払いが可能です。

【3. マルチカレンシー口座の開設】
日本の銀行でも、複数通貨を管理できる”マルチカレンシー口座”を提供している場合があります。このような口座を開設すると、タイバーツを含む様々な通貨を一つの口座で管理でき、為替手数料を抑えることができます。以下のようなサービスを提供する銀行があります。

[SMBC信託銀行PRESTIA]: 外貨建ての口座を持ち、タイでも使えるデビットカードを発行可能です。
[新生銀行] 外貨預金が可能で、タイバーツでの取引もサポートされています。

【4. WISE(旧TransferWise)などの国際送金サービス】
WISEなどの国際送金サービスを利用することで、タイ国内の送金や現地通貨への変換が簡単に行えます。WISEはタイ国内の銀行口座に直接送金ができるため、タイでの支払いにも便利です。

【5. クレジットカード・デビットカードの利用】
日本で発行された国際ブランド(VISA、Mastercard、JCBなど)のクレジットカードやデビットカードを使用すれば、タイ国内でATMから現地通貨を引き出すことができます。また、オンラインバンキングや電子決済サービスを利用することで、タイでの支払いも可能です。

 まとめ

タイの銀行口座の日本からの開設は原則難しい。ただし、タイランドエリートビザプログラムなどを通じてサポートを受けることができる場合があります。
国際銀行の口座を開設し、タイで利用するか、”マルチカレンシー口座”を利用することで、日本にいながらタイでの金融取引を行うことが可能です。
また、”国際送金サービス”や”クレジットカード/デビットカード”を利用すれば、タイ国内での取引や現金の引き出しもサポートされます。

これらの方法を組み合わせて、タイでの金融活動をサポートするのが良いでしょう。